ユニカイエ事務所のMac環境を大幅に再構成してみました。なにかのご参考になるかも…いや、全然参考にならないかな? ともあれ、ちょっとまとめてみましょう~。
まずこれまでの事務所の環境ですが、デザイナーが2名、というかそこに私も入ってるので、デザインする人、と言いましょうか(笑)、その2名が同時に作業してます。
で、以前はMac2台(PowerMacG5 DualとPowerMacG5 Quad)で、それぞれに作業していたのですが、どうしても共通でどちらでも作業するものというのがありますので、LANでファイル共有して、それぞれのMacの中に入って作業するという風になってきます。こうなるとよくあるのが、AのMacからBのMacにあるファイルを操作しつつ、BのMacからAのMacにあるファイルを操作するクロスというか、相互乗り入れ状態。こんなのが頻発するようになって、「ファイルサーバー」を立てないとしょうがない…となってきました。どっちかが起動してないと見れないファイルとかが出てきてかなり不便というのもあります。
で、この時、間違ってNASを導入した失敗談は「ハル復活」というエントリーに書いてました。ようするにNASはギガビットイーサネット対応にしても全然遅くて使い物にならないってことでした。
↑ 相互乗り入れ状態
そのエントリーでも書いたように、NASを立てるならパソコン一台ファイルサーバーにつぶした方がいいってことで、それが実現したのは2009年の夏。ユニとしては遅ればせながら初intel MacとになるMacbookProを導入、これにともなってようやくG5 Dualをサーバーとすることが出来たわけです。これで実戦部隊としてはG5 QuadとMacbookProの2台で、中間にファイルサーバーとしてG5 Dualを置いておくという体制となりました。で、この体制でかなりよい時代が続いたのですが、だんだんG5Quadの調子が悪くなってきまして…。どうもレパードとアドビの相性がよくないらしく、アドビCS4を立ち上げていると、カーネルパニックが頻発するという状況になってしまいました…。そんな状況からなんとかせねば…ということで一年後、予算的にはキツかったものの、エイやっと二台目のMacBookProを導入。これで現在のMacBookPro二台体制になりました。
↑ MacBookPro×二台体制
ちなみにユニ事務所では、MacBookProは両方とも15インチですが、シネマディスプレイ23インチにつないでますので、ノートであることはほとんど意識することはなく、以前のG5二台で相互乗り入れしていた時と、見た目はかわらず快適さはアップしているという感じです。以前のエントリーにも書いたのですが、ファイル共有でLAN経由で作業するというのは、やったことのない人には信じられないと思いますが、ほんとうに「もたつく」ということがなく、快適で、ほとんど直下のハードディスク上の作業と変わりないです。他にファイルサーバーを置く利点は、ファイルをあちこちに分散させたり移動したりすることで生じる管理や同期のややこしい問題から解放されるというのと、ファイルサーバー自体がMacであることから、タイムマシンを使ってファイルサーバー上のデータを一気にバックアップできるということがあります。このような心理面での安心感が、大きいです。
ファイルサーバーを入れるとしても、作業するクライアントはノートじゃなくていいじゃないかという話もあるのですが、移動オフィス的に遠方で作業する必要がでてきまして…これはまた別な話ですので、機会があれば他のエントリーで書きたいと思います。遠方で作業する際は、サーバーに作業用のファイルを置いてきても、「どこでもMyMac」の機能でインターネット越しにファイルサーバーが見えてしまうので、まさにその名の通り「どこにいても」同じ環境、が実現してしまうというのは凄いです(イーモバでの接続の場合はかなりきついものがありますが…)。
もうひとつ、ファイルサーバーは停止しないのが基本ですが、そのついでにメールを常に立ち上げておくと、iPhoneの迷惑メールフィルターになるという副産物があるというのは、ずっと前のエントリー「究極のiPhoneメール設定はこれだ!!」に書いた通りです。メールは一ヶ月ごとにまとめてローカルに保存しときますが、こうしておくとこれもタイムマシンで一緒にバックアップされるので安心なわけです。
さて、MacBookPro二台体制になった時にファイルサーバーはG5 Dualがそのまま担当し、G5 Quadは休止、というか一応写真や動画などの保存場所になってたのですが、いよいよG5 Dualがへたってきて、作業中にいきなり落ちるなんてことも起きてきました。こうなるとサーバーを新調したい、しなくてはどうしようもないだろう、ところですが、ぜんぜん予算ありません(Mac mini serverすら手が出ません…)。なので、今回、G5 Quadを復活しようということになりました。もともとこのG5 Quadもアドビさえ使わなければ(たぶん)まだまだ現役でいけそうなので、これで決行と。
↑ ファイルサーバーをG5 Quadに引っ越し
今回のサーバー移行に際しては、G5 Quadのハードディスクをすべて入れ替えることにしました。
↑ 今回用意した日立製バルクハードディスク1TB×2個
↑ ハードディスク入れ換えで内部も大掃除
それまで起動ディスクに入っていたアプリ類もほぼ使わないので、まっさらな状態でレパードをインストールし、メール環境のみG5 Dualから引っ越しました。これは検索すればいろいろと解説が出てきますが、ようするに
ユーザーディレクトリ下の
ライブラリ/Preferences/com.apple.mail.plist
ライブラリ/Mail(フォルダまるごと)
の二つをコピーして持ってくればいいようです。(コピー後にメールを起動)
↑ レパードをクリーンインストール
G5系は最大二台しかハードディスクが入らないので、もう一個が作業用の共有ファイルとなります。これはとりあえずG5 Dual上の作業ファイルを整理してDVDRに保存し、残りをコピー。これで今までとまったく同じ環境が引き継げます。インデザインやイラストレーターの配置画像などのリンクもほぼ壊れることなく開けました。
という次第で、かなりスッキリとしたスモールオフィス構成となりましたが、G5 Dualはお役御免…ではなくて、これまでG5 Quadに入っていた写真・動画保存ディスクをそのまま二台目のディスクとして突っ込み、使用する時のみ起動するものとなりました。もちろんタイムマシンでバックアップするので多少へたっていてもいいかという前提で…。
iPhotoライブラリーは「共有ライブラリー」にしておけば、いざという時、MacBookProからも開けるので、とにかく何も考えずにここに写真は入れておけばいいということになります。iTunesのライブラリもここにあるのでiPhone、iPadの母艦もここにしてます。写真、動画の取り込みもiTunesを通じて出来るので、iTunesとiPhoto(写真ライブラリー)が同じパソコン内にあるというのは大事ですね。ただファイルのやりとりはDropBox、GoodReaderがメインになってしまってますが…。
そういう意味ではこのG5 Dualもスモールオフィスの一部を構成する「写真サーバー」であるわけですが、基本はファミリーユース(笑)。DVDとiTunesムービーの鑑賞用にもなってます(使用時間はそちらが多い)。実はこれまで家族ユースの観賞用はeMacだったのですが、このeMac、CPUが800GHzのためレパードにアップグレードできず、iTunesの最新バージョンが入れられないので、せっかくはじまったiTunesの映画配信を見られないのです。これが決め手となって、eMacが引退ということになったわけです。
↑ G5 Dualの役割…、フツーのMacですかね…。
ちなみに今回エントリーの「チャート図」はiPadのneu.Notesで描いてみました。
ブログ用にはなかなか良いかも。
↓
http://itunes.apple.com/jp/app/neu-notes/id373693319?mt=8
2010年12月12日 03:44 by unicahier Tweet
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