ちょっと前になりますが、ユニのLAN接続ハードディスクの「HAL(愛称)」が故障してしまい修理に出しておりました。
ま〜なんで「HAL」なのかということは、写真をみれば分かる人は分かると思いますが、もちろん「2001年宇宙の旅」のあのHALから来てるわけです。ま、赤と青の色の違いはありますが、なんとなくこの青いランプを見つめていると、このハードディスクが「ヤメテクダサイ…」とでも言い出しそうな…。そんな名をつけてしまった以上、故障するのは必然のような気もいまとなってはするわけですが、ユニではこれを完全なバックアップ用にしてたので、急に困るというようなこともなかったのが幸い。
てことで、ここでバックアップの話をしとくと、ユニではDTPの仕事がメインの関係で、いまだにMacのクラシック環境を手放せないのと、安定性の問題ということから現在の環境をあえてかえる必要がないため、まだ「レパード(OS10.5)に移行しておりません。レパードにすると、タイムマシーンという便利なバックアップソフトが使えるというのだけど、これについてまだ知らない方は、アップルのサイトをご覧下さい。ようするに、レパードに行ってもかまわない人、いきたい人は、それを使えばいいことなので、以下の話は意味ないので、ご了承ください。
で、ユニではバックアップにやはりアップル製の「Back up」を使ってます。これは市販されておらず、アップルの「.Mac」というサービスに加入すると、使えるようになってます。「.Mac」は年間1万円だかそこらしますので、入る価値があるのか?という話はよくありますが、ユニとしては仕事で重いファイルを受け取った方はご存知のように、この.Macのファイル共有サービスも使っているし、実はひるますの個人サイトもここのサーバー機能を使っているので、まあ、もとはとれているかなという感じなのです。それと「iChat」のアカウントなども使えるし、将来的にはレパードにした場合、.Mac経由でマックの遠隔操作が可能になるので(どこでもマイマックとかいう機能)、いちおうおすすめいたします。
その「Back up」ですが、(たぶん)レパードのタイムマシーンのド派手な外観をはぶいたようなソフトだと思うのですが、ようするに外部ハードディスクに指定した時間(1日おきとか一週間おきとか)に変更したデータの「差分ファイル」を保存しておいて、あとでそこから必要なものを「復元」するというもの。こうすることで、ハードディスクを節約しつつ、確実にバックアップしてくれるというわけです。
ユニとしてはこのバックアップに、なんどか助けられたこともあるのですが、実際問題というより基本的に「常にバックアップがある」ということの安心感が非常に大きいです。ユニでやってる仕事はかなり長期にわたるものも多いので、終わったあとでまとめてバックアップでは途中で何か起こってデータが消えたではすまない…、というのと、いろいろな仕事を平行して何本もかかえていますので、ひとつのハードディスクが消えたら、全部の取引相手にいっせいに迷惑をかける…ってことになってしまうわけです。
そこまでハードディスクに重要性がある場合、二台のハードディスクに同時に記録するなどの方式をとる場合もあると思いますが、個々の仕事で扱うデータ量がこれまた大きいので、その個々の作業自体の速度がそれによって犠牲になる…というのも困るということもあるので、いまのところそれには手を出してません。
で、このHAL、最初に書いたように「LAN接続ハードディスク」いわゆるNASなんですが、なんでLAN接続なのか。ユニでは常時、2〜3台のパソコンが起動しているので、どうせなら共通で使えるものにしようというわけですね。1台のマックにUSBなりFIREWIREでつないだ状態で共有できなくもないんですが、それだとそのつないだマックが起動してないとバックアップができない。バックアップのためにそれを起動するのもバカバカしいだろう、ということで最初からLANディスクにしようと思ってたわけです。ところが、これが問題があった。
はっきり言ってこのLANディスクって、めちゃくちゃ遅い。このHAL、実はラシー社製のギガビットイーサーネット対応版なんですが、それでも遅い。だいたいユニでは、ハードディスクについては自慢じゃないが、いままでひどい目に何度もあってきて、目が肥えている。というわけで、これまで使った中で、非常に安定していたのが、このラシー製だったんです。それでラシーにしようと決めてはいたのだが、なんとその時点で、ラシー製のギガビットイーサーネット対応LANディスクは発売されていなかった。バッファローとかはあったんですが、マック使いとしてはあまり相性がよくないようなのでした。で、ラシーから発売するという予告があり、待つこと数ヶ月。その間にギガビットでない、普通のイーサーネット対応版が格安で販売されいるのを横目でみつつ、誘惑にまけることなく、ギガビット版発売まで待ち、ついに購入したわけです。ところが…これが遅かった。
そこまで待って購入したのも、以前、LANディスクを使ったことがあり、その遅さに辟易していたからなんでしたが、ギガビットになってもこんなに遅いとは思ってもいなかった。だいたいギガビットイーサーネットといったら、普通のイーサーネットの10倍の速度なんだから、もうちょっとなんとかなっているのではと期待したのが浅はかでした。
そんな期待をさせたのは、じつはPower MacG5による「誤解」のためではないかと思われます。ユニではPower MacG5から標準装備となったギガビットイーサーネットをフルに使うべく、LANをギガビットイーサーネットにしてたんですが、じつはこれがめちゃくちゃ速かった。体感速度でいうと、手元のハードディスク上で作業するのと、LAN上の共有ディスクで作業するのとで、まったく「差」がないのです。これはスゴイ。
で、この「スゴさ」を「ギガビットイーサーネット」だからスゴイと思い込んだのが、間違いでした。共有している、ということは、その共有ディスクを支配している?Power Macを通じてそのディスクにアクセスしてるわけで、そのアクセスが速いのは、ギガビットイーサーネットのせいもあるけど、それは前提であって、それを通じて共有しているときに、バックグラウンドで作動しているPower Macそれ自体が速いから、なんだってこと。
こんなことは当り前で、きづくのが遅すぎたわけですが、というのも実はLANディスクってのは、実は小さなパソコンで、そのパソコンがハードディスクを共有してネットワークに繋がっている、と考えるべきというわけです。とすれば、たんにギガビット対応かどうかということではなく、そのLANディスクに内蔵された「小さなパソコン」の性能自体が問題だってことでしょう。これが遅かったら、どうやっても速くなるわけがない。
というわけで、せっかく待ちに待って購入したHALは、とてもじゃないがバックアップとしては実用にほど遠い速度というわけで、今はあまりデータ量のない方のマックのバックアップ用になってしまってました。でもそれってLANディスクである意味ってほとんどないので、ウィンドウズマシンとのデータ受け渡し用とか、どうでもいいけどあると便利的な使い方をしてもとをとるべく日々使っているというところに、今回の故障があったわけです。
そんなHALですから、修理代とかかけたくないなぁ…と思ったわけですが、さいわいにも保証期間内で、タダで修理できました。しかし保証期間内に壊れたのか…というのは、それはそれでショックではあるけど…。ちなみに故障箇所は電源アダプターで、ディスク内容も失われずに修理がすんだのはさらに幸いでした。
というわけで、結論はLANディスクはおすすめしない。これですね。どうせなら、パソコン1台買って、共有ディスクにして、それを専用サーバーにしてしまった方がいいです。
いま妄想しているのは、レパードマックを1台サーバーとしてつぶし、それを共有ディスクにして作業はそこにすべて集中。で、レパードのサーバーにさらに何テラバイトかのバックアップディスクを接続してタイムマシン機能を使ってバックアップするってこと。しかもこれだと、「どこでもマイマック」で、外部からでもアクセスできるし…といいことずくめなのですが、とてもではないがお金がないので、夢のまた夢ではありますね。。。。。。
2008年02月03日 00:08 by unicahier Tweet
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